変身エピソード その2

■ 実施例② 中2女子 Bさん

定期テスト前の提出課題に苦労したことはありますか?
きっとどの世代の人に聞いてもあるあると答えが返ってくると思います。
大人になった後だと、そのありがたさは分かるのですが、学生の間は「面倒臭いもの」のイメージしかないかもしれません。

かつては、同じように学校の課題を"とりあえず"でこなしていたBさん。彼女が、今回のお話の主人公です

テスト勉強の強敵、数学の問題集


朝練・夕練・土日練習もびっちりある、かなり忙しい部活に入っていたBさん。部活がまさに生きがいで、時間があれば家で自主練や走り込みを行うといった熱の籠りよう。
そんな彼女の学年では、問題量の多さや応用問題の難しさで有名な数学の問題集を採択していました。問題集をテスト直前まで残してしまうと、それだけで時間が奪われて、他の科目への時間が取れなくなってしまう。そんな状況で、Bさんだけでなく多くの人がその問題集に悩まされていました。

『テスト前にまとめてやらずに少しずつやってみよう』
そうBさんに提案しました。最初は『無理』のオンパレードでした。

部活忙しいし無理。
一回やろうと思ったけど続かんかったから無理。

……まぁ、私たちも気持ちはよ~くわかります。コツコツ頑張るというのは、なかなか実行に移すのは難しいのです。それでも、私たちは問題集を早めに終わらすことを言い続けました。

初めは塾の宿題の一つとして学校の問題集を解いてきてもらいました。塾では、学校より一歩先の内容を授業しているので、ちょうどいいタイミングで問題集を解くことができます。
Bさんも、最初は塾の宿題と学校の課題が同時にできてラッキーといった感じでやって来てくれます。

するとどうでしょう。

テスト直前になって、いつも自分を苦しめていた問題集が終わっている!
その分、他の科目に時間が使える!
社会を完璧に暗記したり、当日の朝にプリントを見るだけだった副教科にちゃんと時間を割くことが出来る!
一度やった問題集は、間違えた問題だけもう一度解きなおせばいい。答えを写すだけだった難しい応用問題にもじっくり取り組むことが出来る!

と、いいことだらけだと気が付くのです!


テスト後の振り返りで、彼女は問題集を早めに終わらせたことがよかったと書いてくれました。
次の目標を決めるときに、自らこう書いてくれました。

「テスト2週間前までに問題集を全部終わらせる!」
そして、宣言通り学校の問題集を前倒しでやるようになりました。

前倒しでやる習慣が身についた!

そこから、彼女の課題に対する見方はだんだん変化していきました。
しなければならないことは、なるべく早く終わらせる。
特に時間がかかるものは前もって進める。それで、空いた時間で自分が本当に必要だと思う勉強をするようになりました。
基礎的な内容が固まるのが早いので、応用問題に使える時間が増えました。
暗記科目は、インプットだけでなくアウトプットに時間を使えるようになりました。

中3になり、部活の忙しさがどんどん増す中、隙間の時間を見つけて課題をどんどん前倒しで終わらせるようになり、出された課題は当日か翌日には終わらせるように。
最終的には、夏休みに入る前から、夏休みの宿題はほぼ終わった!という状況にまで!

夏休みの前半はたっぷり部活に時間を使っていました。
宿題を早めに終わらせて時間に余裕ができ、部活に全力を注ぐことが可能に!
そして、全身全霊をかけて部活に打ち込めた分、引退後は気持ちを切り替えて勉強に専念できました。

そんな彼女は、無事高校受験を勝ち抜き、念願だった第一志望に無事合格!
中学校の時と同じ部活に精を出しています。
高校の部活は中学校の時よりも忙しく、科目も増えて大変そうですが、それでも中学生の時に培った「前倒し精神」で乗り切っているようです。