変身エピソード その1

■ 実施例① 中2女子 Aさん

ある、中学2年生のお話です。

この辺の中学校では、厳しいと有名だった部活に精を出していたAさん。
部活が忙しくて、テスト勉強は一週間前に問題集を何とか仕上げるだけで精いっぱい。
真面目な性格で、授業はちゃんと聞いているけどだんだんついていけないと思うようになりました。
テストの点数も、5教科の合計で250点を切るように……
このままじゃいけない!と、友達の紹介で中2の夏前にホームズに入塾します。

「先生ごめんな、うちアホやから…」


彼女の授業をして最初に気になったのは、ネガティブな口癖でした。
事あるごとに「うちアホやから…」と言っていた彼女。確かに、分かっていない・知らない知識は多くありましたが、知らないだけで理解ができていないわけではない。
なのに過剰に自分を否定するのが心配でした。もしかしたら、Aさんの周りの大人や友人がそう言っていたのかもしれません。周りの言葉が呪いになって、自分自身を苦しめているのかも…。

なので、意識的にポジティブな言葉を投げかけるようにしていました。
例えば、「ここまでしかできなかった」という彼女に、『ここまでは完ぺきやったね』と返す。
できないところではなくて、できるとことに目を向ける。
些細なことですが、その小さな声かけの積み重ねが大切だと思ったからです。

「次のテスト、理・社ガチるわ!」

彼女が入塾してすぐに夏期講習が始まりました。
まずは根っこを整えること。学校の授業がいったん止まるタイミングは、英語のような積み重ねの科目の復習に最適です。
あれこれ気になりますが、欲張らずに英語と数学の基礎をしっかり固めました。

夏休み明けのテスト、結果はすぐに出ました。まさかの15点以上アップ。

いい雰囲気のまま、2学期に突入します。塾の授業では学校の授業の少し先を行くので、学校の授業がちょうど復習となってきます。
英語と数学に気持ちの余裕ができると、自分で理科や社会をもっと頑張ろう!という気持ちが出てきます。
提出課題もいつの間にか早めに終わらせられるようになり、テスト前に時間が作れるようになりました。

「先生、次のテストで理・社ガチってみる!」

結果、最終的に合計点数は100点以上アップ。安定して350点を超えるようになりました。
いつの間にか、彼女からネガティブな口癖が消え、その代わりに「うち頑張ってる!」と堂々と言えるようになりました。

厳しいと言われた第一志望、それでも諦めなかった

彼女の第一志望の高校は、結構早い段階から決まっていました。
ただ、夏の懇談でも彼女のレベルでは厳しいと言われ、冬の本懇談でも「確実に合格する滑り止めをちゃんと押えるなら受けてもいい」と言った様子。お家の方もずっと心配していました。
それでも諦めずに戦い抜いて、冬の追い上げの甲斐あって無事合格!

卒塾時、彼女は『自分が決めた道を、塾の先生が応援してくれたから頑張れました!』と言っていました。
進学先で自分のやりたかったことをめいいっぱい頑張っていたAさん。
「大変やけど、うち頑張ってるよ。」
と堂々と言っていたその姿には、以前の「うちアホやから…」と言っていた面影はもうありませんでした。